gotica陶芸工房
代表：ミカミヒロシ

1962年、埼玉県秩父市生まれ。絵画や現代美術を経て陶芸を志し、2001年に荒川源流の山懐に窯を開く。共鳴するクリエイターも加わり新たな陶芸スタイルを模索している。

画家を夢見た十代、現代美術で活動した二十代。 素材を土に求め陶芸の修行に出たのは三十代のことでした。 それから今に至るまで、土をこね、形づくり、乾燥させ、素焼きし、釉を掛け、焼成することを繰り返しています。さまざまな産地の土を混ぜてみました。 釉薬の配合もしかり。多くの失敗と気づきを重ね、納得のいく組み合わせや技法にたどり着いたのは最近のことです。目指すイメージに近づけたことを喜びつつ、試行錯誤が続きます。

かつて絹織物で栄えた秩父には、ものづくりの精神が根強く存在しています。 巡礼地に点在する祠や野仏を見るたびに、連綿と続く人々の暮らしや祈りに思いを馳せます。 山、川、風、空から伝わるインスピレーションは制作の源泉となっています。この地に窯を構えたことを誇りに、新たな焼き物の境地に挑みます。太古から受け継いできた美意識や、素材を尊ぶ感性を作陶に込めて、心に響くものを生み出します。

土肌の魅力を伝える工芸品だけでなく、釉薬を宝飾の域に高めるべく、アクセサリーも手がけています。

いま、人は自分の感性を揺さぶる、この世にひとつしかないものを求めていると思います。そんな人々の心に響くものを作っていきたいと思います。